宮崎県、国富町・本庄橋新規工事のための色彩提案

カラーコラム, 景観アドバイザー, 色彩提案

先週の8/21に、宮崎県のまちづくりアドバイザーとして高岡土木事務所さまからのご依頼で、宮崎県の国富町にある本庄橋の新規工事の色彩提案に行きました。休憩で立ち寄った綾町の道の駅の温度計を見ると36度でした。福岡より、あつーい!!

現地調査の様子

現地調査はカラーコンサルティングをする第一段階で重要な要素です。遠方だったり、急ぎの案件だと写真だけでコンサルティングすることもあるのですが、実際の暑さ、広がり、色彩環境を知ることは大切ですね。
写真が苦手で、写りたくなく、今まで自分が写った仕事の様子を撮ってなかったので、撮影をお願いしました。なのでちょっとみなさん笑っています。
炎天下の中みなさま安全第一に作業されていました。扇風機がついている作業服の方を羨ましそうに見てたら、「すみません、自分だけ」と言われちゃいました。連日猛暑の中、頭が下がる思いです。

福岡のカラーコンサルタント、宮崎の橋のカラー提案の様子
仕事風景、土木事務所の方から説明を受けています。

現状の橋が老朽化のため新しい橋を作ります。歩道も今の橋より広くして近くの学生さんもより安心して通れる橋になります。周りの風景や通る人、防護柵の色の規制などを考慮して橋の色を決めていきます。

これから、カラーを決める判断材料になる資料を作成します。完成はもう少し先なので完成したら、カラーコンサルティング資料とできた橋の写真も公開しますね。

空と緑の宮崎の美しい風景
歩道と車道を分ける部材

防護柵の色について

防護柵ってあまり聞きなれないかもしれませんが、ガードレール等を含む柵のことです。公共の道路景観を乱さないため色や色の使い方が決められています。条例などで特例じゃないかぎり、ピンクやグリーンなどの色を防護柵に使ってはいけません。

国交省の「景観に配慮した防護柵の整備ガイドライン」で推奨される色彩は、ダークグレー/ダークブラウン/オフグレー/グレーベージュとなっています。最近、真っ白なガードレールが少なくなってきたと思いませんか?このような色の規制や整備で街並みを調整しています。
詳しく知りたい方は、国土交通省のガイドラインをご覧ください。

カラーコンサルティングは単にセンス良く美しいカラーを提案するだけでなく、法規制を踏まえたうえでカラーを決定することが大切です。

橋の色彩

仕事柄カラフルな橋を見ると思わず撮影したくなります。
場所を思い出せませんが、福岡県内だったと思います。彩度の高い色の橋はインパクトがありますね。色は見慣れると違和感を感じなくなるものです。このような色になぜなったのか分かりませんが、…。改修されることがあれば本当にこの色が合っているのか考えて欲しいです。
もしくはいっそ、この河川はにかかる全ての橋は振り切ってカラフル橋をインスタ映えするようにする、というコンセプトであればいいのかもしれません。

もし、春になり河川敷に菜の花が咲いても橋の色に目がいきそうです。以前、福岡市内のマンションの改修工事のカラーコーディネートに携わった時、ここは桜並木なので建物の外壁を淡いピンクで塗装したいという依頼をうけたことがあります。1年のうちで1週間から10日程度しか楽しめない桜の色にしたら、桜の美しさが引き立ちませんというカラーアドバイスをし、違うカラーに変更になった事例があります。どこを中心に考えるかによって選ぶカラーが変わってきますね。

黄色い橋
黄色い橋
ピンクと赤い橋
ピンク&赤い橋